浴室そうじの基本

汚れの種類

浴室の主な汚れは、1.湯あか、2.石鹸カス、3.水あか、4.黒ズミ、5.カビ、6.ヌメリなどです。それぞれの汚れの特徴を理解して、部位別に適した方法でお掃除しましょう。

各場所の汚れ

湯あかについて

汚れについて

湯あかは、皮脂、角質などの皮膚の老廃物(垢)、石鹸カス、ほこりなどの汚れが結合したものです。特に湯あかは水面に浮遊するため、浴槽と接する部分(喫水線)が汚れやすくなります。

浴槽の汚れは変化しています

浴槽に付着する汚れは、近年のシャワーの普及、ボディーソープ使用者の増加、入浴時間の増加などにより、グラフのように、70年代には多かった石鹸カスが減少し、体から出る汚れ、特に皮脂汚れの割合が増えています。

対策と洗剤

湯あかは毎日の入浴で必ずつく汚れです。皮脂汚れがバインダーとなっているので、シャワーだけでは落としきれません。洗剤を使ってしっかりお掃除しましょう。お湯を抜いてそのままおいておくと、汚れが乾いて落ちにくくなりますので、お湯を抜いてすぐのお掃除がおすすめです。

黒ズミについて

汚れについて

浴室の黒ズミ汚れには、ススやカビがあります。主に、プラスチック浴槽などプラスチック材に目立つ黒ズミ汚れの原因は、空気中に微量浮遊している粒子状の物質(スス)と考えられています。浴室の窓から入ったり、肌や髪に付着したものが浴室へ持ち込まれます。大半は流れてしまいますが、浴槽のふちや喫水線付近の表面の微細な穴の中へ入り込み、徐々に蓄積して黒ズミ汚れになります。

空気中のススが黒ズミ汚れになるまで

車の排気ガスなどの空気中の細かな粉塵が、浴槽内へ持ち込まれ、黒ズミ汚れに

対策と洗剤

排気ガスなどの粒子状の浮遊物質は、親油性の物質なので、同じ親油性のプラスチック材に吸着しやすく、落ちにくいという特徴があります。

このようにしてついた浴槽の黒ズミ汚れは、クレンザーなどで落としますが、プラスチック材は傷がつきやすいので、クレンザーは微粒子タイプのもの、道具はやわらかいスポンジを使うなどの注意が必要です。

カビについて

汚れについて

カビは、微生物の一種で真菌の仲間です。浴室の黒色のカビは、クラドスポリウム菌、エクソフィアラ菌などがあります。

目地、シーリング材などに目立つ黒ズミ汚れの原因は、主にカビだと考えられます。空気中をただよっているカビの胞子は、条件が揃っているところにつくと、発芽して菌糸を形成し、成長するとその先端に胞子が実ります。

天井にカビが生えてしまうのは、カビの栄養源となる『皮脂』が浴槽からの湯気と一緒に浴室全体に広がるからです。お湯をはったら、入浴の合間は、浴槽にふたをしておきましょう。

対策と洗剤

カビの栄養となる皮脂や垢などの汚れは壁や天井についています。浴室用洗剤を使って、週1回はお掃除します。また、浴室内に、湿気がこもらないようにすることも大切です。窓を開けたり、換気扇を回して浴室内の湿度を下げる工夫をしましょう。入浴後に、壁や床にお湯シャワーをかけて汚れをある程度落とした後、水シャワーで温度を下げるとカビ予防に効果的です。床や壁の水滴をタオルで拭き取るとさらに効果があります。

生えてしまったカビには、カビ取り剤を使います。こすると洗剤が飛び散って危険であると同時に材質に傷がついて菌糸が入り込んでしまう場合もあるので、こすらず数分ほど待ってシャワーで流すのがコツです。

ヌメリについて

汚れについて

ヌメリは微生物の集合体です。なかでも、浴室でよく見られるピンクヌメリは『カビ』ではなく、カビと同じ真菌の一種『酵母』で、『ロドトルラ』という種類が原因です。酵母はカビと比べて増殖スピードがとても速く、『ロドトルラ』は数日でピンク色に見えるまでに増殖します。

ピンクヌメリ

ピンクヌメリ

酵母やカビは、同じ微生物の仲間である真菌に分類されますが、性質が異なります。

カビと酵母の違い

対策と洗剤

ヌメリはお掃除をしてもすぐに生えてきてしまうほど、増殖スピードが速いので、清潔キープ剤を使って原因菌を除菌して予防しましょう。生えてしまったヌメリは、カビ取り剤で取り除きます。

カビやヌメリが発生するポイント

栄養・高温・多湿の3条件がそろうと繁殖しやすくなります。特に、浴室は高温・多湿になり、カビやヌメリの原因菌の栄養源となる皮脂や垢汚れがあるので、発生しやすいのです。

カビが発生するポイント

カビや酵母の栄養源

カビや酵母の好きな汚れは、体から出る皮脂や垢です。これらの栄養源をお掃除で取り除いて予防しましょう。

浴室内の各種汚れに対する黒カビの生育状況