魚(肉・魚類の調理と下ごしらえ)

余分な水分を取り除くことで、生臭さが抜け、魚の旨みが増します。魚の旨みを味わうために下ごしらえのポイントをおさえましょう。

ドリップと呼ばれる余分な水分をペーパータオルでふき取ることで水っぽさと生臭みが取れます。さらにペーパータオルまたは調理用吸収シートで包みしばらくおいて水分をしっかり除くことで、加熱した際に皮が剥がれにくくきれいに仕上がります。

丸ごとの魚・切り身

選び方

丸ごとの魚

丸ごとの魚は一般的に目が黒く澄んできれいなもの、また身がしまっていて肉付きがいいもの。

アジ
体全体が銀色に光って、ぜいご(頭の後ろから尾のつけ根まで続く、トゲ状のウロコ)がしっかりしているもの。
イワシ
頭から背にかけて青緑色、腹側は銀白色、うろこがはがれていないもの。
サンマ
身がしまり、全体的に(尾の方まで)肉づきがいいもの。うろこがはがれていないもの。口先や尾の付け根が黄色いものは脂がのっています。

切り身

切り身は一般的に身が厚くつやがあり、皮に光沢があるもの。ドリップが出ていないもの。

サバ
腹がかたくしまっていて、皮の模様がはっきりしていて全体につやがあるもの。
赤身の色がはっきりしているもの。
サワラ
身が厚く、皮が銀色で光沢があるもの。

  • サンマ
    秋(9月〜10月頃)
  • イワシ
    秋〜冬(9月〜12月頃)
  • アジ
    夏(6月〜9月頃)
  • サワラ
    冬〜夏(1月〜4月頃)
  • サバ
    秋〜冬(10月〜3月頃)

  • 秋〜冬(9月〜12月頃)

下ごしらえ

丸ごとの魚

乾いたまな板は血や臭いがしみこみやすいので、下ごしらえをする際、木のまな板の場合は特に一度濡らして、表面の水をペーパータオルでふき取ります。さらにまな板の上にペーパータオルを敷いて調理すると、まな板も汚れにくく、またペーパータオルごと内臓などを捨てられるので、後片付けが楽です。

アジ

  • アジには「ぜいご」と呼ばれるかたいウロコがあるので、尾頭つきにするときは必ず取り除きます。
ぜいごを取り除いている図
  • えらを持ち上げ、包丁の先を入れて背側にあるえらのつけ根を切り離します。
えらのつけ根を切り離している図
  • 包丁の先をえらにひっかけてえらを取り除きます。この時、アジを寝かせぎみにするとえらが外しやすくなります。
えらを取り除いている図
  • 次に、胸びれの下に小さく包丁で切れ目を入れて、腹わたを取り出します。
腹わたを取り出している図
  • アジを水洗いし、腹わたなどきれいに洗います。ペーパータオルで水分をふき取ります。

イワシ

イワシは身がやわらかいので、包丁を使うより、手で開く方が早くできます。

  • 片方の手でイワシの頭をもち、もう片方の親指で胸びれを押さえ、頭をちぎり取ります(頭は包丁で切り落とした方が肩口がきれいに仕上がります)。
イワシの頭をちぎり取る図
  • 指で腹を開いて腹わたを取り除き、流水で腹の中に残った血や腹わたを洗い落とします。
イワシの腹わたを取り除き、流水で腹の中に残った血や腹わたを洗い落とす図
  • 中骨の上に親指を入れ、中骨に沿って身を1枚に開きます。
中骨の上に親指を入れ、中骨に沿って身を1枚に開く図
  • 頭の中骨の下に親指を入れて、中骨に沿って指を尾の方へ滑らせます。
頭の中骨の下に親指を入れて、中骨に沿って指を尾の方へ滑らせる図
  • 尾の部分で中骨を折って、頭の方にひっぱってはずします。
尾の部分で中骨を折って、頭の方にひっぱってはずす図

三枚おろし

ここでは、小型や細身の魚、身がくずれやすい魚をおろすときに使う大名おろしをご紹介します。

  • 胸びれの下に包丁を入れて、頭を切り落とします。
胸びれの下に包丁を入れて、頭を切り落とす図
  • 腹を切り開いて、包丁の先で腹わたを出します。水できれいに洗って、ペーパータオル等で水分をふきとります。
腹を切り開いて、包丁の先で腹わたを出し、水できれいに洗って、水分をふきとる図
  • 頭の切り口から中骨の上に沿って包丁を入れ、そのまま尾に向かって切ります。
頭の切り口から中骨の上に沿って包丁を入れ、尾に向けて切り、2枚に切り離す図
  • 尾のつけ根まで切り、2枚に切り離します。中骨つきの方を裏返し、3と同様の切り方で身を切り離します。
尾のつけ根まで切り、2枚に切り離し、中骨つきの方を裏返し、3と同様の切り方で身を切り離す図
  • 上身2枚と中骨1枚に切れば、大名おろしの完成です。
上身2枚と中骨1枚に切る図

鯛の湯引きに挑戦

魚の旨みは皮と身の間の部分に凝集しています。皮を一緒に食べる湯引きに挑戦してみましょう。

鯛をお刺身用に皮付きで三枚おろしにします。(ここまでは魚屋さんでやってもらうと楽です)
ペーパータオルで包み、皮側から熱湯をまんべんなくかけます。皮がくるっとそったら、氷水にとって冷まし、ペーパータオルで水分をよくふき取ります。あとは切るだけです。
ペーパータオルの上から湯をかけると、均一に熱が伝わりやすく、きれいにおいしく仕上がります。

切り身

ペーパータオルで余分な水分をふき取っておきます。

調理

焼く

焼く場合、ペーパータオルで包んで余分な水分をふき取っておくことで、水っぽさと生臭みが取れます。

丸ごとの魚
サンマのように、焼くと皮が調理器具にくっつきやすい魚は、塩を振ってからペーパータオルで包んで15分程度放置すると水分がしっかり取れ、加熱した際に皮が剥がれにくくなり、きれいに仕上がります。
焼く前に塩をふってから長く放置しておくと旨みが失われ、身がしまりすぎます。塩をふる目安は、サンマ・アジは焼く約5〜20分前、鯛やかますなどは約30分前がほどよいタイミングです。
早く全体に火を通したい場合は、表面に切れ目を数ヶ所入れます。
切り身の魚
切り身の場合、洗うと魚の旨みが流れてしまうので、ペーパータオルで水分をふく程度にします。また塩は焼く直前に振ります。
ムニエルは塩・こしょうを振ったあと小麦粉を薄くまぶしつけてから焼きます。小麦粉をつけてから直ぐ焼かないと、小麦粉が魚の水分を吸って焦げ付きやすくなるので注意しましょう。

煮る

  • 煮付けのとき、鍋の底にオーブンシートを敷いて調理すると皮がくっつかずに煮崩れしません。また、オーブンシートごと取り出せるので盛り付けにも便利です。また、煮汁が煮立ってから魚を入れると、直ぐに身がひきしまり、生臭みが出ず、旨みも逃しません。煮くずれしないように、オーブンシートで落とし蓋をすると、煮汁が全体に回ります。身が崩れるので、裏返しません。
  • 煮汁が熱くなっているときは、取り出すときにやけどに注意してください。

オーブンシートは直接炎にあたると燃えますので、鍋から外にはみ出さないように注意してください。

鍋にオーブンシートを敷き、魚を煮ている図

煮付け用の鍋は底の広い、浅めの鍋またはフライパンで

煮付けをする際は、魚が重ならないように底の広い、浅めの鍋かフライパンを使いましょう。鍋が小さいと火の通りが悪かったり、煮汁が魚全体にいき渡らないことがあります。