余分な油を取り除く調理方法(実践ヘルシークッキング)

健康的な食生活のために、余分な油を取り除く工夫をしましょう。

ふだんの「焼く・煮る・炒める・揚げる」の調理を工夫して、カロリーを低くします。電子レンジを上手に使って、余分な油分をカットします。煮ものは調理中に煮物用アク・油とり専用シートを使い、余分なアクや油を取り除きます。

余分な油分を摂(と)らない工夫を

ふだんの調理の工夫

同じ食材を調理する場合、蒸す、焼く、煮る、炒める、揚げるなど調理方法により、カロリーが異なります。例えば、鶏モモ肉80gを調理すると、蒸し鶏約110kcal、チキンソテー約186kcal、チキンカツ約294kcalになります。蒸す調理は、食材の余分な脂肪分が落ちるためヘルシーです。逆に、揚げる調理は食材が油を吸うため、高エネルギーになります。同じ調理方法でもちょっとした工夫をすることで、余分な油分を取り除いてカロリーを抑え、よりヘルシーに仕上げることができます。

余分な油分を摂らない工夫の図
焼く
グリルなどで油を落とす。ハンバーグなどは、加熱後にペーパータオルで油切りをする。
煮る
煮ものなど、浮き上がってきたアクと一緒に油を除く。例えば、肉じゃが(1人前240g、約290kcal)の場合、こまめにアクを取り除くと、約43 kcalのカロリーが抑えられます。
炒める
フッ素樹脂加工のフライパンを使い、油の量を減らす。また油が少なくても火の通りをよくするために材料の切り方を揃えたり、ニンジンなどのかたい野菜は炒める前に下ゆでしておく。
揚げる
衣を薄くしたり、細かくしたパン粉などを使う。ペーパータオルを使って、しっかりと油切りを行う。

電子レンジ調理

電子レンジ加熱は、油を足さなくても焦げつかずに調理ができます。加熱速度が速いので、短時間で加熱できるのも利点です。肉や魚などを焼くときにはフライパンよりもカロリーを抑えることができます。

肉や魚のみそ漬けなどを焼くときは電子レンジで調理

フライパンで焼くと焦げつきやすくなりますが、電子レンジでは、表面についているみその塩分が魚の外側を効率よく加熱させて表面に色がつきやすく、焼き魚風に仕上がります。手順は、みそを洗い流して、ペーパータオルでさっとふいた後、オーブンシートを敷き、その上にのせて加熱します。オーブンシートを敷くことで、焦げつきやすいみそ漬け焼きも、焦げつかず、キレイに仕上がります。

加熱時間の目安
タラのみそ漬け1切れ(約70g)で2分20秒(レンジ強500W)、または2分(レンジ強600W)
豚のみそ漬け1切れ(約100g)で3分(レンジ強500W)、または2分30秒(レンジ強600W)
形や大きさによって加熱の進み具合が違いますので、加熱時間は少し短めに設定し、様子をみながら少しずつ時間を足していくと失敗なくできます。

揚げものをあたためる

電子レンジであたためるとき、ペーパータオルを敷くことで余分な油や水分を吸収することができます。カラっと仕上げることができ、カロリーダウンにもつながります。

カレーやハンバーグに入れる玉ネギを調理

切った玉ネギを耐熱容器に入れ、電子レンジで加熱します。フライパンで炒めるのと同様に、独特の甘さがしっかりと出ます。炒め油を使わないので、カレーやハンバーグのカロリーが約20kcal低くなります。

カリカリベーコン

ペーパータオルにベーコンをのせ、電子レンジで加熱します。ペーパータオルが余分な油を吸収して、カリカリのベーコンができあがります。ベーコンのカロリーが70g(約5枚)あたり、約50kcal低くなります。

ソーセージ

ソーセージに切れ目を入れ、ペーパータオルの上にソーセージの切れ目を下にして置き、電子レンジで加熱します。ソーセージから出てくる余分な油がペーパータオルに吸収され、ヘルシーに仕上がります。ソーセージのカロリーが75g(約3本)あたり、約15kcal低くなります。

加熱時間の目安
ソーセージ3本(約75g)あたり、1分10秒(レンジ強500W)、1分(レンジ強600W)
ソーセージは「加熱後包装」品を使用して、破裂しないように必ず切り目を入れてください。

フライパン料理(焼き物)の余分な油を取り除く

ハンバーグや焼肉をフライパンで調理すると、食材から油が溶け出してきてフライパンの上にたまります。その油は調理しているうちに一部が食材の周りに再度付着します。この余分な油をペーパータオルに吸収させると、カロリーダウンになります。

ハンバーグ・ポークソテー・焼き肉

ハンバーグなどをフライパン等で焼いた後、熱いうちにフライパンから取り出して、ペーパータオルを敷いたお皿の上にのせ、表面についた油を吸収させます。裏返して両面の余分な油を取り除きましょう。

ペーパータオルの上にハンバーグをのせて、お箸でつまんでいる(裏返そうとしている)図
カロリーオフ値

生の状態の重さ

余分なアクや油を取り除く

調理する際にアクや油を取り除くことで、簡単にカロリーダウンすることができます。
煮ものなどのアクや油は、煮物用アク・油とり専用シートをのせるだけで取り除くことができます。落としぶたの効果もあり、煮汁が全体にいきわたります。

カレーやシチュー、ロールキャベツ、ゆで豚、豚の角煮、ボルシチ、ポトフ、煮魚、おでん、さつま汁を作るときにおすすめです。

ゆで豚、豚の角煮、ボルシチ、ポトフの場合は、油やアクが多く出るので、途中で新しいシートに取り替えます。

水やだし汁を加え、煮始める前にすぐにシートをのせる

水やだし汁を加え、煮始める前にすぐにシートをのせる図

のせておくだけでシートがアクや油を吸い取る

のせておくだけでアクや油を取り除く図

材料が煮えたらシートを取り出す

材料が煮えたら専用シートを取り出す図
煮物用アク・油とり専用シートを用いて4人分で調理すると(シート1枚)カロリーダウン値
  • 鍋料理のうどんや雑炊…鍋の具材を食べた後、うどんや雑炊の前にシートを浮かべて弱火で2〜3分加熱すると、煮汁中のアクや油を吸収するので煮汁が澄んでキレイになります。シートを取り除いたらごはんやうどんを入れて調理します。

アクをこまめに取ってヘルシーに

アクには、肉類などの動物性アク(水に溶けにくい)とタケノコやホウレン草などの植物性アク(水に溶けやすい)があります。どちらも、にごりの原因となり、味や外観を損ねることになりますので、取り除くようにしましょう。動物性アクは溶け出したタンパク質が熱によってかたまり、脂肪分を抱き込みながら泡状に浮かんだものです。このアクと脂肪分は水より軽くしかも水に溶けないため、煮汁上面に一緒に浮かんできます。これを取り除くことでカロリーオフにつながります。植物性アクはシュウ酸やタンニンなど、苦味やえぐ味、渋味のもとになります。またシュウ酸は、鉄などのミネラルと結合して吸収を妨げる可能性もありますので、下ごしらえのときに取り除きましょう。

調理の油を取り除いて川や海に優しく

家庭から出る汚水による水質汚染原因の約60%は「台所から」といわれています。
約20ccの油を流すと、魚が住める水質にするには約6,000リットル(風呂水約20杯分)の水で希釈しなければなりません)。また、排水から油を取り除く能力のある「浄化槽」も徐々に普及していますが、その普及率は全国で最も高い三重県で約26%、全国平均では8.6%にすぎません(平成17年環境省調べ)。ですから、煮物用アク・油とり専用シートで煮汁から油を取り除いたり、フライパン料理(焼き物)の余分な油をペーパータオルに吸収させるのは、カロリーオフだけでなく、川や海に優しいことにもつながります。使用済みのペーパータオルなどを利用して、後片付け前の鍋やお皿からも油を取り除いてみてください。

出典;環境省 生活雑排水対策推進指導指針